犬パルボウイルス性腸炎について

犬パルボウイルス性腸炎について

犬パルボウイルスは1型の2型に分けられます。1型は極めて若齢のときに胃腸炎や肺炎、心筋年を起こしますが比較的病原性の弱いウイルスで、2型が主にパルボウイルス性腸炎の原因となります。主に感染しているわんちゃんの糞便から経口感染し、5~12日で症状が出てきます。不特定多数のわんちゃんが集まる公園やドッグラン、ペットショップ、動物病院などに感染力を持ったままのウイルスがいると、靴や服、他の動物などにより運ばれます。つまり、室内で飼っているから安全とは言えないんです。ドーベルマン・ピンシャーやロットワイラー、ピットブル、ラブラドール・レトリーバーなどは他のわんちゃんよりも感受性が高い(感染しやすい)と報告されています。

【症状】
・下痢(血便を伴うこともある)
・嘔吐
・元気がなくなる
・食欲がなくなる
・発熱
・ショック症状
・妊娠中のわんちゃんでは死産や流産

【診断】
糞便中のパルボウイルスに対する判定キット(ELISA法)が最良の診断方法です。しかし、病気の早期に判定した場合は、陰性反応が出る場合があるのでパルボウイルスが疑わしい場合は何度か検査を繰り返す場合があります。もちろん、全身状態のチェックと他の病気を除外するために、血液検査やレントゲン検査、超音波検査なども行います。

【治療】
点滴、抗生剤、電解質(ミネラル)の補正をにより、全身状態の改善を行います。嘔吐が激しい場合には制吐剤や胃粘膜保護剤を用います。最初の約4日間でどう改善するかが予後にかかわります。

【ほっておくと…?】
パルボウイルスと聞くと、仔犬の時になる病気だと考えられている方が多いですが、大人になってからもなる病気です。激しい下痢・嘔吐により体力が奪われ栄養状態が悪くなったり、パルボウイルスによる骨髄前駆細胞の障害により好中球(白血球の一種)が減少し消化管の障害により細菌が全身へ播種しやすくなり、敗血症性ショックが認められる場合もあり、非常に危険です。
パルボウイルスは定期的なワクチン接種をすることで、感染予防または感染しても症状が軽くなるようになります。

Filed under: 西井先生のブログ — nishii 9:05 PM
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