疥癬(かいせん)について

こんばんは。獣医師の西井です。

今回は、強い痒みを生じる皮膚病についてご説明します。

 

疥癬(かいせん)について

 

疥癬とは

わんちゃん・ねこちゃんの皮膚に寄生するダニ(犬疥癬・猫ショウヒゼンダニ)で皮膚の角質層にトンネルをほり、発疹や激しい痒みを伴う病気で、主に野生動物(タヌキ・イタチ・キツネ・野ウサギなど)から感染します。疥癬の問題点は、同居しているわんちゃん・ねこちゃん・人にもうつることです。人の疥癬とは、種類が違うので人に感染しても長くは生きられませんが、激しい痒みや皮膚炎を起こすと報告されています。

【症状】

・急性の激しい痒み(食事中・散歩中などいつでも痒い)

・顔、耳、四肢、お腹に脱毛と激しい痒み

・発疹(皮膚の表面に赤いブツブツができる)

【診断】

野生動物や他のわんちゃん・ねこちゃんとの接触があったか(特に、脱毛している野生動物)、同居犬、同居猫に痒みがうつっているか、人にかゆみがうつっているか問診します。疥癬が疑われる場合に、皮膚の掻把検査(皮膚をスプーンのようなものでこすって角質層をとる検査)を行いますが、わんちゃんの場合、掻把検査によりダニが見つかるのは約50%、ねこちゃんの場合はほとんど見つかると報告されています。この違いは、寄生しているダニの数により、掻把で見つからないからといって疥癬がいないということにはなりません。

【治療】

治療にはシャンプー療法と薬による治療があります。シャンプー療法では、まず角質溶解性のシャンプーで洗ってから、アミトラズ入りのシャンプーで薬浴することを2週間ごとに数回繰り返します。薬による治療では、イベルメクチン(フィラリアの薬)を1~2週間ごとに皮下注射または経口投与する方法、セラメクチンを1~3週間ごとに皮膚に塗布する方法などがあります。

【ほっておくと…?】

疥癬の痒みは非常に強いため、ほっておくと自分の体を傷つけるまでかきむしります。そうなると、傷口から2次的な感染がおこり、皮膚炎が悪化するので「急性の強い痒み」や「脱毛」がみられたらすぐにかかりつけの病院で相談されることをおすすめします。

 

Filed under: 西井先生のブログ — nishii 9:30 AM
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