猫の肥大型心筋症(HCM)について

猫の肥大型心筋症(HCM)について

 

猫の肥大型心筋症(Hypertrophic cardiomyopathy:HCM)は、猫の心筋症で最も多い病気です。遺伝や心筋タンパク質の異常などが原因として考えられていますが、詳しい原因は不明です。好発種として、メインクーンやアメリカンショートヘアー、ペルシャ、雑種猫が報告されています。

左心室が肥大することにより

①左房の拡張と左房圧の上昇

②肺静脈圧の上昇

③うっ血性心不全

④僧房弁閉鎖不全症や肺水腫

⑤両心不全による腹水・胸水

と進行していきます。

しかし、他の心筋症と同じで初期の段階では症状を示すことはなく、症状が現れてきたときにはすでに進行してしまっている場合が多く、血栓症の併発が約50%あると言われています。

 

【症状】

・体重減少

・心雑音

・心調律の異常

・開口呼吸

・呼吸困難

・後肢麻痺

 

【診断】

身体検査・心電図・血圧・胸部レントゲン検査・心エコー検査により総合的に判断します。

 

【治療】

ACE阻害剤・利尿薬・カルシウムチャネル拮抗薬・β遮断薬・強心剤などを組み合わせて治療します。

 

【ほっておくと】

症状が出ている場合には、早急に治療を開始する必要があります。状態によっては、検査中に症状が悪化する場合もあるため酸素吸引等により状態が安定するのを待つ場合もあります。平均発症年齢が4歳~と報告されているので、症状がなくても1年に1度はレントゲン検査・心エコー検査にて現在の状態を把握する必要があります。これが早期発見早期治療の一歩になります。

 

Filed under: 西井先生のブログ — nishii 7:03 PM
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