胃拡張・胃捻転症候群について

胃拡張胃捻転症候群は、異常内の運動によりガスで胃が過剰に拡張した時に(胃拡張)、胃が捻転してしまう(胃捻転)病気です。捻転により胃から排出が阻害され、空気による拡張が進行します。また同時に脾臓も捻転する場合があります。さまざまな犬種で発生しますが、大型犬や超大型犬(特に胸が深い犬種)で生じやすいです。

【症状】
・嘔吐をするが「何もでてこない」
・腹痛
・腹部が膨れてくる
・元気がなくなる
・立ち上がれなくなる

【診断】
身体検査により大きく膨らんだ前腹部を触知し、なにも出てこない嘔吐をすることから胃拡張胃捻転症候群を疑います。レントゲン検査により、捻転した胃を確認し血液検査により全身状態のチェックを行います(捻転した胃や拡張した胃により血流が阻害されショックなどを起こすため)

【治療】
まずは、ショック状態の改善のため輸液を行います。次に、胃の減圧をはかるために経口胃チューブを用います。胃拡張が持続する場合や胃捻転を起こしている場合は、胃の整復手術と再発を防ぐための胃壁固定術を行います。脾臓や胃壁が壊死を起こしている場合は、脾臓摘出術や胃壁の切除術、陥入手術を同時に行います。

【ほっておくと…?】
胃拡張胃捻転症候群の予後は、どれだけ早く診断と治療がおこなわれるかによります。死亡率は18~28%と高く、不整脈の有無、血中乳酸濃度の上昇、胃壁の壊死、重度のDIC、脾臓の壊死などにより予後が変化します。食事の後に運動をさせないようにすることが予防につながる可能性があります。大型犬や超大型犬を飼われている場合、食事のあとなどに何もでてこない嘔吐をしだしたら、すぐにかかりつけの先生に相談してください。

 

Filed under: 西井先生のブログ — nishii 10:21 PM
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